シリーズ「南極観測隊員が語る」第6回

第58次南極地域観測隊 越冬隊員

環境保全担当 葛西 尚

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インタビュアー:福西 浩
インタビューは2016年10月25日に国立極地研究所(東京都立川市)の南極観測センターで行いました。

福西 今回、南極観測隊に応募されるきっかけは何だったですか。
葛西 応募するきっかけは、インターネットでいろいろなホームページを見ていた時、たまたま自分と同じ消防職員で南極に行った方のホームページにヒットしました。そのホームページを見て、そのような生き方、活躍の場があるとわかり、自分も南極に行って仕事してみたいと思うようになり、応募させて頂きました。
福西 ホームページから情報を得られたそうですが、消防の方で南極に行かれた方は何人位いらっしゃるのですか。
葛西 消防関係で参加されているのは過去に2人です。自分が3人目ですね。
福西 そうなんですね。やはりかなり稀ですね。ところで、子供の頃から南極に行きたいと思っていたのですか。
葛西 小学校入学時、両親に地球儀を買って貰ったのですが、その地球儀の底の大陸だけが白かったことを今でも覚えています。この大陸だけなぜ真っ白なのかと、興味を持ちました。それが一番最初に南極を知ることになったきっかけです。でも、その時は南極に行きたいとは考えていませんでした。
福西 小学生の時に地球儀の下の真っ白いところに興味をもったのは、自然が好きだったからですか。
葛西 そうですね、私の住んでいる旭川の近くに大雪山国立公園があり、そこによく親が連れていってくれました。自然は好きな方でしたね。
福西 出身は旭川ですか。
葛西 はい、北海道旭川の生まれで、高校まで市内でした。その後航空機の整備士養成校を卒業後、横浜の石川島播磨重工業(株)に就職し原子力関係の仕事をしていました。2年間在籍後、地元の旭川市消防本部の消防職員として採用されました。
福西 旭川での生活がほとんどだったんですね。北海道から南極観測隊に参加される方が多いですが、やはり南極の自然というものに対する憧れみたいなのはありますか。
葛西 旭川は非常に自然環境が厳しく、過去には氷点下41℃を記録しています。今でこそそこまではなりませんが、年に何度かは氷点下20℃になることがあります。郊外に出ますと未だに氷点下30℃になる地域がありますので、南極と非常に条件が似ていると思います。寒さへの感覚は体に染みついている気がします。
福西 旭川の良い所っていうのはどの辺ですか。
葛西 やはり豊かな自然ですね。そのためか日本酒の製造メーカーも数社あります。その他、旭山動物園も人気です。入園者数は一時期より落ち着いてきましたが、大人が行っても十分楽しめます。自分たちもよく子供連れて行きました。
福西 中学や高校ではどんな部活をやられたんですか。
葛西 部活は、アマチュア無線のあった物理部に入っていました。

消防の仕事

福西 消防の仕事に入るきっかけは何でしたか。
葛西 民間企業で働いていましたが、生まれ育った地元のために何かをしたいというのが根底にありまして、身体も恵まれていましたので、消防の採用試験を受けました。
福西 具体的には旭川市の消防職員としてどのような仕事をされてきたんですか。
葛西 消防隊員、救助隊員、救急隊員として、災害対応はもちろんですが、その他、消防自動車の整備部門がありまして、自動車整備士として、そちらを7年間やっています。旭川市消防本部は規模的には中規模で、一つの課に固定されず、いろいろな課をローテーションするようになっています。
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福西 消防の仕事は体力がすごくいると思いますが、体を鍛えるような事はやられてきたんですか。
葛西 昔も今もずっと継続しています。消防は24時間拘束される勤務体系ですので、業務の日課でもトレーニングの時間が組まれています。
福西 最近は南極観測隊員を公募していますので、いろいろな分野から参加出来るようになってきました。消防の経験をした人が南極に行くのは本当に素晴らしいと思います。南極は常に危険が伴う場所で、特に昭和基地では火災が一番心配なんです。今から30年ほど前、第25次越冬隊で作業棟が焼失した出来事があったんです。
葛西 はい、過去の事故例集で拝見させて頂きました。大きい火災のほかにも小さいボヤ程度のもの相当数あったと知りました。事故を未然に防ぐのはもちろんですが、万が一発生した場合にどの様な行動を起こすのかについては、すでに昭和基地ではマニュアル化されていると思いますが、さらに消防職員の目線で、プラスアルファのことを付け足し、災害に対する備えを万全にしたいと考えています。
福西 それはすごく大事なことですね。毎年十分注意していてもやはり本当の専門家の立場から火災対策の達成度ですか、そういうのをチェックすることが大事だと思います。今度は、ぜひ自分の目で見て、問題点があるのかないのか、あるいはここの部分を工夫したらどうかとか、そういうこともぜひやってもらいたいと思います。
葛西 ぜひ、やらせて頂きたいですね。

家族と職場からの応援

福西 ご家族は南極行きをどう思われているのですか。
葛西 今回、南極に応募する際に家族に一番最初に了解の確認を取りました。妻と子供は2人の女の子がいるのですが、誰一人反対はありませんでした。・・・「いいんじゃないの」ってことで。たぶん今考えますと試験や面接をクリアするとは思っていなかったと思います(笑)。トントン拍子で職場の方もクリアして、ここまで来て、「あ、本当に行くんだね」となって、びっくりしていましたが、今では背中を押してくれています。
福西 お子さんは何歳位ですか。
葛西 高校2年生と中学校1年生です。
福西 観測隊に選ばれるって事は家族にとっても誇りですよね。
葛西 そこまでは深く考えてないかな(笑)。
福西 だってみんなが行ける訳じゃないから。
葛西 そうですね、2人目の子供が通う中学校が、昭和基地とインターネットで結んで南極教室をしたいと申請されていますので、上手くいけば実現すると思います。南極での姿をライブで見てもらえるので、子供にとってはいい刺激になるかなと思います。
福西 そういう授業は子供にすごく夢を与えると思うんですね。地元の人が南極に行ったとなるとね。消防の一緒に働いていた方々の反応はどうでしたか。
葛西 文部科学省からの隊員決定通知が発表されてから職場内に周知され、ぜひ頑張ってきてくれとたくさんの方々から応援や激励をいただきました。
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第58次日本南極地域観測隊冬期総合訓練(2016年3月、長野県乗鞍高原)

昭和基地での仕事

福西 第58次越冬隊では環境保全の分野を担当されるとのことですが、具体的にどういう仕事をなさるのですか。
葛西 昭和基地内の廃棄物関係の処理や汚水処理、その他、オングル島の島内に残置されている廃棄物の収集と日本へ持ち帰るのが主な仕事になります。
福西 そうした仕事は消防では経験したことがなく、今回初めて訓練して取り組むのでしょうか。
葛西 はい、自分は今回消防と全然違う分野に挑戦するので、極地研究所南極観測センターの方々にもかなり気を使って頂いて、隊員の中でも一番多く民間企業で機器の取扱い研修等を受けさせて頂きました。
福西 いろいろな訓練を受けた結果はどうでしたか。
葛西 そうですね、全く新しい分野ですので非常にやりがいがありますね。しっかり訓練させていただきましたので準備は整っております。
福西 南極地域での環境保護・保全に関しては、「環境保護に関する南極条約議定書」が締結されており、非常に厳しい環境保護・保全が義務づけられていますが、日本でも環境保護・保全に対する意識は高まっていますね。
葛西 そうですね、自分の地元の旭川市でもすでに始まっていますが、ごみの分別は非常に厳しいですね、現在働いている極地研究所がある立川市でもやはり数年前に分別が始まっていて、分別が細分化されていますので、南極の昭和基地でもその様にしっかりとした分別、ごみの持ち帰りを実施したいと思っています。
福西 南極でのごみの分別で一番むずかしそうだと思われているのは何ですか。
葛西 廃棄物関係ですと、自分が思っている分別方法を隊員にしっかり周知できるかどうかを今心配しているところです。
福西 昭和基地では、汚水は浄化してきれいな状態にして海に流すことになっていますが、その仕事も担当されるのですか。
葛西 そうです。昨年から新汚水処理装置が稼働し、従来のものより性能が上がったと聞いております。
福西 具体的に汚水処理を昭和基地ではどのようにやっているのですか。
葛西 自分も昭和基地と同じ機械はまだ見ていません。しかしメーカーの方にそれに準じた機械で研修させていただきました。沈殿を繰り返して、ある程度浄化したものをフィルター、いわゆる幕を通してさらにきれいにして、飲める状態まではいきませんが、魚等が十分生きることができるくらいまで浄化して、それから海水に流します。
福西 南極観測隊の場合は、限られた人数ですべての仕事をやっていかなければならないので、自分の担当があったとしても当然いろいろな人と協力して、他の仕事もやることになりますよね。その辺のことはどうお考えですか。
葛西 そうですね、昭和基地で越冬隊が一つ会社だと思えば、自分だけの仕事をやっていればいいじゃなく、手が空いてるのであれば他人の忙しいところを手伝ってあげるという気づかい、心遣いが大事と思います。また組織をうまく運営していくためにはそういう心遣いが無ければならないと感じております。
福西 消防の仕事もチームワークでやってきたわけですね、その点は共通の部分がかなりあるような気がしますが。
葛西 ありますね。私たちも、例えば上司の人間、定年近い方から消防に入ったばかりの18歳の高卒の職員まで一つの組織として行動しています。24時間勤務で仮眠の時間も一緒にいます。そういう点では昭和基地の越冬隊の仲間とも同じような感じで接することができるかなと思います。
福西 南極観測隊にはいろいろな年齢の方いらっしゃいますけど、葛西さんは40代なので全体からみるとかなり上の方ですよね。そうした年齢で新しいことにチャレンジするということをどのように思われておられるのですか。
葛西 そうですね、チャレンジする事に年齢は関係ないという思いです。やはり、やりたいと思った時が旬であって、目標があればそれに向かって一生懸命やりますので、年齢はそんなに深く考えた事はないですね。
福西 今まで、いろいろとチャレンジされてこられた中では、南極はちょっと特殊で、普通の人はすぐには行けない場所ですよね。特に越冬隊となるとかなり特殊な環境ですので、チャレンジ度もちょっと上がる気がしますが、その辺の気持ちはどうですか。
葛西 今回の南極観測隊の応募で一回目の挑戦で南極観測隊員になれると正直思っていませんでした。しかし隊員になったからにはしっかり当初の目的を達成したいとその様に思っています。
福西 私も4度南極観測隊に参加しました。3回は越冬隊で、1回は夏隊で昭和基地に行きました。最初に南極観測隊に参加したのは大学院生の時で、越冬生活がすごく楽しい経験でした。それでその後何回も南極に行くことになってしまいました。結構そういう人がたくさんいますね。
葛西 そうだと聞いています。
福西 越冬隊は閉鎖社会ですが、逆に人間関係がすごく濃くなって、一年一緒に過ごすと楽しい仲間になります。南極観測隊ではお互いに協力することが一番大事になりますが、葛西さんの場合、消防の仕事の中で救助や車両の整備などいろいろな仕事をやられたとのことので、他の隊員の仕事を手伝う上では一番役に立つと思います。
葛西 先輩の方にそう言われると非常に心強いです。
福西 特に雪上車の整備は人手が必要で、雪上車の専門家は一人なので手伝いが必要です。そういうのは積極的にやられるといいですね。
葛西 もう、ぜひやらせて頂きたいなと思っています。車は元々好きなものですから、積極的に手伝いをしたいですね。
福西 沿岸部の露岩地帯や内陸部へのフィールド調査旅行に参加する機会があると思いますが、南極の自然を知るにはこうした機会が絶好ですね。
葛西 そうですね、フィールドアシスタントの方がいますので、自分はサポートの方に回りますが、出番があれば積極的に行動したいと思います。
福西 機会は必ずあると思います。フィールド行く時はかなりの人数で行きますから、必ずサポートは必要になります。南極の自然では何を一番見てみてたいですか。
葛西 そうですね、何処までも続く360°真っ白い地平線です。ぜひ見てみたいと思います。オーロラも映像でしか見たことがありませんので、直に見たいですね。そしてむき出しの原始の地球を体感してみたいです。

仕事以外でやってみたいこと

福西 昭和基地で仕事の他に何かやってみたいなと、計画していることはありますか。
葛西 私は趣味で地元でアイスホッケーをやっていますので、道具を南極に持ち込む荷物の中に入れてあります。スケートは昭和基地の周辺で可能と聞きましたので、アイスホッケーも南極大陸でやってみたいなと思っています。
福西 これまでアイスホッケーやってるシーンの写真はないと思うんですが、ぜひ撮ってきて頂いたいですね(笑)。昭和基地がある東オングル島にも池がありますが、大陸沿岸に沿ってあちこちに露岩地域があって、池がたくさんあるんです。フィールド調査に行った時にそういう所で写真撮られると面白いかもしれませんね。
葛西 ぜひ撮りたいですね。
福西 風が無い時に池が凍ると本当に鏡のような表面になります。
葛西 ミラー状態、いいですね。最高の条件です。
福西 はい、だからスケートもちろんできると思いますよ。でもホッケーだと相手が必要ですね。
葛西 そうですね、越冬隊員33人もいればどなたかはスケートができる人はいると思います。
福西 昭和基地の近くにはアデリーペンギンとコウテイペンギンが住んでいますが、ペンギン見物はどうですか。
葛西 そうですね、地元の旭山動物園にもいますが、リアルな野生のものを見たいなと思いますね。
福西 南極ではペンギンが主で人間が珍しいわけですね。ペンギンが人間を見学に来るんですよ。逆転した、そういう面白い経験ができると思いますよ。ところで越冬生活の一番の楽しみは食事だと思うんですが、隊員も調理を手伝う機会がありますよね。そういう時に、こういう物を作ってみたいというものはありますか。
葛西 私はあまり料理は上手じゃありません。食べる方が専門なんです。調理隊員の2人も現在一緒に極地研究所で勤務しており、たまに作ってくれますが非常に美味しいですね。何とか一品くらいは技術を習得したいです。
福西 ただ昭和基地では週に1回くらいは調理の方が休んで隊員が協力することもあります。そういう時に、自分だったらこれを作るっていうのはありますか。
葛西 本当に、簡単な焼きそばとかチャーハンとかならできますけれども、、、(笑)
福西 意外とそういうのがうけるんですよ(笑)。
葛西 手の凝ったものは全然できないですね。
福西 でも、その消防の世界ってどうなんですか。昔は男だけで、何か作るような機会ってあったんですか。
葛西 そうですね、それこそ昔は料理当番がいて作っていましたが、今は、そこまでは出来なくなりましたね。昼は簡単なものを作ってますけど、だんだん簡素化してきました。
福西 多分、越冬中に調理隊員に何か教われば、帰ってから非常に役に立つと思いますよ。
葛西 帰ってから妻も喜ぶかなと、そこはキッチリ教えて頂きたいと思いますね。

出発までの準備と訓練

福西 東京都立川市にある国立極地研究所の隊員室に勤務されるようになったのはいつからですか。
葛西 7月1日からです。
福西 あちこち行って訓練を受けられたと思いますが、忙しかったですか。
葛西 そうですね、最初の7月、8月は研修・訓練などで時間に追われていました。交通網も最初はわかりにくく、隊員室の方々に教えていただきました。研修・訓練内容は非常に詳細に教えて頂いて、十分習得できたと感じています。
福西 研修はどういうところでされたのですか。
葛西 遠くて長野県や茨城県ですが、関東圏が主です。
福西 研修はどんな内容ですか。
葛西 昭和基地に納入されている機械メーカーに行って、機械の取り扱いの研修や、万が一エラーが出た際の対処方法やトラブルシューティングを学びました。
福西 昭和基地で故障した機械を修理するとき、きっと想定外のことなどが起こることもあると思うんですが。
葛西 はい、私は環境保全関連の機械に関しては主務者になりますので、「知りません」とか、「出来ません」とかいう回答はできませんので、必ず何とかするということを肝に銘じておこうと思っています。
福西 今は、出発がいよいよ近づいてきて、「早く南極に行きたい」という気持ちですか。
葛西 そうですね、ここまで来たら早く行って仕事をしたいという感じはしますね。
福西 南極に行くことは楽しみですか。やはりちょっと不安とかありますか。
葛西 不安もゼロではないですが、健康面は十分気を付けています。昭和基地で万が一ケガしてもドクターが2名常駐していますので、対応して頂けるかと思います。それでもケガをしないように気をつけたいと思っています。
福西 南極に向けていつ出発されるのですか。
葛西 11月27日に出国です。
福西 出発する前は旭川に戻られるのですか。
葛西 2週間弱ぐらい家族団らんの時間を与えて頂いています。

活躍する女性越冬隊員

福西 私が参加した昔の南極観測隊は男性だけだったんですが、現在昭和基地に滞在中の第57越冬隊には5名の女性隊員がおり、今回の第58次越冬隊にも6名の女性隊員がいます。女性隊員がどんどん増えているんですが、こうした新しい動きをどう思われますか。
葛西 男女、分け隔てなく、一緒に仲間としてやっていけると思っています。私も北海道消防学校教官として2年間派遣されていましたが、たくさんの女性消防官が入校してきます。消防は男の職場というイメージがありますが、女性の方が常に前へ前へという気持ちが強い感じがしました。そういうのは南極観測隊で同じなのかなと感じています。
福西 そうですね、第58次隊の女性隊員にインタビューをしたときに、南極に行くことに不安は全くないみたいでしたね、すごくポジティブで(笑)。
葛西 なるほど~、心強いですね。プラス思考(笑)。
福西 「何か女性として気を遣うことはありますか?」と聞いたら、「いや、男性の方が逆に気を使うと思います」と言われました。力仕事のことなんですが、女性はどうしても男性ほど力がないですからね。
葛西 そういうのは気を遣うかもしれないですね。
福西 昔と比べて女性が加わることによって、ポジティブになり、とても楽しい雰囲気が出来上がってますよね。女性隊員でフルート持って行くという人もいましたし、ブリザードの時など外に出られないときの楽しみもありそうですね。

南極を目指す人たちへのメッセージ

福西 葛西さんはチャレンジするのに歳は関係ないとおっしゃられて、私もまさに同じ考えなのですが、そういう気持ちを込めて、これから南極を目指す人たちへのメッセージをお願いします。
葛西 私も他の消防職員が南極行ったのを知っていろいろと準備・用意しました。例えばクレーンや重機の資格を事前に取得しました。その他、冬山での救助方法の習得していました。そのような準備は非常に大切で、その方のやる気の現れかと思います。また身体の管理、健康管理も非常に大事なことと思っています。そして、越冬隊は限られた人員の同じメンバーでずっと1年間半生活を共にしますので、協調性のあるバランスの取れた方が非常に大事かなと思いますので、「俺が俺が」となるのではなく、一歩下がって周りを見られる様な方が観測隊には必要なのかなと感じています。
福西 それは、少し余裕がないとできませんよね。
葛西 そうですね、そうかもしれないですね。
福西 それを心掛けることが大切だということですね。本日はありがとうございました。南極での活躍を期待しています。頑張ってください。

葛西 尚(かさい・ひさし)プロフィール

1969年5月9日、旭川市生まれ。旭川市内の小、中、高校を卒業後、航空整備士養成校に入校。1990年に石川島播磨重工業(株)に入社。1992年旭川市消防本部に入庁、消防職員として各種災害現場に対応している。2010年北海道消防学校に教官として派遣され、2年間で約700人の全道の消防職員に対し教鞭を執る。阪神大震災や東日本大震災の被災地での活動が認められ、旭川市優良職員表彰を受賞した。妻、長女、次女とともに旭川市在住。趣味はツーリング、登山、アイスホッケーなど。

インタビュアー:福西 浩(ふくにし ひろし)

プロフィール

公益財団法人日本極地研究振興会常務理事、東北大学名誉教授。東京大学理学部卒、同理学系大学院博士課程修了、理学博士。南極観測隊に4度参加し、第22次隊夏隊長、第26次隊越冬隊長を務める。専門は地球惑星科学で、地球や惑星のオーロラ現象を研究している。

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