シリーズ「昭和基地だより」 第3回

越冬隊の一番の楽しみは食事

第58次南極地域観測隊 越冬隊員 調理担当 青堀 力

 現在、昭和基地では2名の調理隊員が交代で食事を作っています。朝食は和・洋のバイキング形式。必ず焼きたてのパンを出し、メニューも少しずつ変えて飽きないよう心掛けています。太陽が昇らない極夜を迎えている今、きちんと食事をとることで体の調子を狂わさないよう心掛けています。娯楽の少ない南極では食事が一番の楽しみ。皆が笑顔で食卓を囲めるよう、試行錯誤の毎日です。

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焼きたてのパンがある朝食

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普段の食事風景

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普段の食事風景

 そしてなんといっても調理の中で一番の大仕事と言えば、南極の各国基地で極夜の折り返しである冬至の日を中心に南極での越冬を祝うミッドウィンターフェスティバル(MWF)でのフルコースディナー。今年はフレンチシェフの内村光尚隊員が腕を振るってくれました。南極の石を器にしたアミューズ(お通し)に始まり、フォアグラやアワビ・小鳩など、普段日本にいてもなかなか食べることのできないスペシャルメニューが目白押し!最後は南極を描いた皿にチョコレートのボールに入ったデザート。内村シェフ、自ら熱々のソースをテーブルでかけて回り、溶けたボールから顔を見せたデザートに隊員一同大喜び!笑顔の絶えないお祭りとなりました。

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ミッドウィンターフェスティバルの普段と違う食卓

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ミッドウィンターフェスティバルの食事風景

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南極の石を器に

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前菜

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メイン料理仔鳩のロティ

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デザート

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ミッドウィンターフェスティバル・フレンチ集合写真

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内村シェフ

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ミッドウィンターフェスティバルの調理を終えてスタッフみんなで

青堀 力(あおほり ちから)プロフィール

1975年鹿児島生まれ。父親の仕事の都合で幼少期、九州各地を転々とする。福岡県立筑紫高等学校卒業後、調理の道へ入る。数店のイタリア料理店、フランス料理店を経て第49次南極地域観測隊に調理担当として参加。帰国後、在ラトビア日本大使館公邸料理人、ホテルグリーンプラザ白馬料理長を経て今回、再び第58次南極地域観測隊調理担当として参加。趣味はトレイルランニング、マラソン。

内村 光尚(うちむら みつなお)プロフィール

1977年生、岩手県盛岡市、高校卒業後、上京。多摩調理師専門学校と朝日奨学生制度の両立、卒業後、都内レストランで修行。25歳で渡仏、モンペリエのジャルダン・デ・サンスで研修。帰国後、丸ビルのサンス・エ・サヴール勤務、その後赤坂のビストロブルゴーニュ、浅草の酒の大桝 wine-kanでの8年間料理長を経て第58次南極地域観測隊に調理担当として参加。

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