新年の理事長のご挨拶

01.01

平成29年を迎えて

吉田栄夫

平成29年の年頭に当たり、皆様とともに新春を寿ぎ、本年が世界中の人々にとって、少しでも良くなるようお祈りいたしたいと存じます。
昨年を顧みますと、気象現象、天候の推移でこれまでとは異なった状況に晒されて、我が国では多数の台風の襲来によって、各地が災害を受け、また、秋には早い時期に厳しい低温に見舞われました。我々は、地球規模の異変、いわゆる地球温暖化を身をもって体験したといえましょう。地震でも、熊本ではこれまでの経験とは異なった現象が生じ、多くの人々がなお苦しんでおられます。
人々の活動に目を転じますと、世界では様々な争いが絶えません。宗教は人間の本性を正しい方向へ導くための方途でもありますが、却って宗教を背景とし、これに民族、国家の理外対立が絡んで、種々の集団間で一層争いが激しくなっているようです。
地球規模の温暖化、気象・気候の変動の様相の理解、予測には極地の観測・研究が欠かせませないことは広く知られるようになりました。南極では氷床から地質時代に遡って変動の記録と要因を探り、近年の記録から人間活動の影響を知り、近未来の変動を予測すること、北極ではさらに直接生態系の変化を知ることができます。
また、南極ではここ60年に亘り、国際協同観測の成功から得た南極条約の締結を基軸に、南緯60度以南の地域の平和と自然環境が保全されてきました。北極の開発が各国の目を捉える中、北極でもこのことが確立されるよう願わずにはいられません。
当財団は、ささやかではありますが、南極及び北極の調査・研究や、その成果や自然を利用した教育に対し、助成を行うとともに、成果の普及に努めております。それを通じて上記の問題の解決に、少しでもお役に立ちたいと念願しております。
新年に当たり、皆様の益々のご活躍をお祈り申し上げるとともに、当財団に対し、変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。
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