国内の教育現場における持続可能な開発目標(SDGs)の達成の担い手を育む多様な教育活動(ESD)の実施・支援に寄与することを目的とし、文部科学省のユネスコ活動費補助金に2019年度より新設されました。
日本ユネスコ国内委員会ウェブサイト:http://www.mext.go.jp/unesco/018/1416144.htm
このユネスコ活動費補助金に当財団の「南極・北極から地球の未来を考えるESD副読本と学習プログラムの開発」が採択されました。
地球温暖化はかつて地球が経験したことがない速さで進行しており、持続可能な開発目標(SDGs)達成の担い手には、地球環境の未来像を予測して未解明の問題に果敢に挑戦する行動力が要求されます。南極・北極域は氷床や海氷の融解によって温暖化が他の地域よりも速い速度で進行しており、地球環境の未来像を考える教材として最適な場所です。さらに、極地の厳しい自然環境の下で未知の世界に挑戦する南極観測隊員や極地経験者の行動力とチームワークはSDGs達成の担い手が必要とするものです。
本事業は、南極・北極での最近の研究・教育活動の成果をもとに、副読本「南極・北極から地球の未来を考える」(小学生高学年用と中学生用の2種類)を作成し、それを用いた授業を実践する学習プログラムを開発し、地球の未来像を予測して未解明の問題に挑戦する人材を育成することを目的とます。総合的な学習の時間、理科、社会などさまざまな教科で実践でき、また担当教員のみで授業を行う場合や南極・北極経験者を外部講師として授業を行う場合など、さまざまなケースを想定して学習プログラムを開発し、ESDとして広く活用されることを目指します。
当財団が実施主体となり、極域研究の中核機関である国立極地研究所、極域研究で実績のある大学・研究機関、南極授業を実施した小・中・高校、ESD活動で実績がある大学および小・中・高校、南極地域観測隊員派遣企業、ESD支援企業、ESD活動支援センター、教育委員会、ユネスコスクールからなるコンソーシアムを構築し、事業を推進します。ご期待ください。