本年10月に、公益財団法人 日本極地研究振興会の顧問に就任しました谷垣禎一です。振興会は1964年に設立され、半世紀以上にわたって極地と呼ばれる南極・北極地域での研究・教育活動を支援し、それらの活動から得られる成果を社会に普及・啓発する取り組みを続けています。極地は、原生的自然が残る地球上最後のフロンティアとして、人々を惹きつけてきましたが、氷の世界であるために地球温暖化の影響を最も激しく受けており、北極海の海氷面積の急激な減少や南極大陸を覆う氷床の流出が始まっています。その結果、極地は地球全体の気候変動に大きなインパクトを与え始めました。
私は、長年にわたる登山の経験から、文明社会と対極的関係にある南極・北極地域から地球環境変動を考える視点が地球の未来にとって重要だと考えています。振興会ではそのために、小中高校生や市民向けの「地球環境変動を学ぶ南極・北極教室」など様々な取り組みを行っていますので、そうした活動をサポートしていきます。よろしくお願いいいたします。