シリーズ「最新学術論文紹介」

シリーズ「最新学術論文紹介」第3回

白瀬氷河下流の氷山を活用したGPSブイによる氷河流動と海洋潮汐の観測 国立極地研究所助教 青山雄一 東南極リュツォ・ホルム湾の最南部に流れ込む白瀬氷河 (図1a) は、 南極氷床で最も速く流動する氷流のひとつである。氷流は氷床の氷質量を海洋へ輸送し、全球的な海面上昇に作用する。そこで我々は、地球環境変動監視の一環として、GPSを活用した白瀬氷河流動の直接観測を実施してきた。今回、これらの観測結

シリーズ「最新学術論文紹介」第2回

無人航空機による航空磁気測量 国立極地研究所名誉教授 渋谷 和雄 1. はじめに 無人飛行機は軍用(weapon delivery)から発達した技術であるが、空中写真撮影用途で民間での利用が拡大した。静止物体をアトランダム(無作為)でも多方面から部分的に重なるように撮影していれば、対象物のデジタル地形モデルが作れるので地理情報システム(GIS)への応用という面では小型模型飛行機レベルで良いのが魅力

シリーズ「最新学術論文紹介」第1回

コンピュータシミュレーションでオーロラ爆発の謎に迫る 国立極地研究所准教授 片岡 龍峰 右を見ても左を見ても乱舞しているオーロラを目の当たりにして立ち尽くしていると、その美しさと複雑さに圧倒されてしまう。オーロラの徹底的な謎解きというのは、まだ人間にとって難しすぎる問題なのではないか、と安直に考えてしまいそうになるのは私だけではないはずだ。実際、およそ半世紀にわたる国際協力によって、宇宙からの「そ